めまいは漢方で改善できる?タイプ別おすすめ漢方薬10選

めまいでふらつき、壁に手をついてこめかみを抑える女性。視界がぼやけている様子

この記事はこんな方にオススメ!

  • めまいに悩んでいる方
  • 手軽に漢方治療を始めたい方
  • 市販の漢方薬では変化がなかった方
  • 保険適用でオンライン診療を受診したい方
  • 専門の診療科で受診(検査)をしても改善しなかった方

めまいは、立ちくらみやふらつき、ぐるぐる回る感覚など、日常生活に大きな支障をきたす症状の一つです。

その原因はさまざまですが、東洋医学では体質や気血水のバランスの乱れとして捉え、治療を行います。

この記事では、東洋医学からみためまいの原因や体質タイプ別の漢方薬、さらにスマホで受けられるオンライン漢方内科についてもご紹介します。

目次

めまいとは?その原因と症状


めまいの種類:「回転性めまい」と「浮遊感」

めまいにはさまざまなタイプがありますが、特に多いのが「回転性めまい」と「浮遊感」です。

回転性めまいは、周囲がグルグル回っているように感じる症状で、内耳の異常が原因となることが一般的です。

一方、浮遊感は、ふわふわしたり、地面が揺れるように感じるもので、自律神経の乱れや血流不良が関与していることがあります。

めまいを引き起こす主な原因

めまいの原因は、さまざまな要因が絡み合っているため多岐にわたります。

  • 耳の問題(メニエール病や突発性難聴など)
  • 自律神経の乱れ
  • ストレス
  • 加齢
  • 起立性低血圧症(不登校など)
  • 貧血
  • 治療上継続が必要な薬剤の副作用によるめまい等

正確な原因を特定するためには医師の診断が必要となります

放置するとどうなる?めまいが及ぼす影響

軽いめまいは一時的なものと考えがちですが放置すると慢性化し、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。

さらに、転倒や事故のリスクが高まることもあるため、早めの治療が重要です。

東洋医学からみた「めまい」と原因

東洋医学では、「気(き)」「血(げつ)」「水(すい)」の考えがあります。

気は、形は目に見えないが、存在するエネルギーなどです。気力、やる気、元気などが例です。

血は、血液(赤血球)とほぼ同じ意味です。全身に栄養素を循環させたり、体を温めます。

水は、赤血球以外の体液や分泌液です(リンパ液、汗、唾液、涙、尿などです)
耳鳴りは、加齢やストレス、血流の悪化などが原因で起こることが多く、 「気(エネルギー)」「血(血流)」「水(体内の水分)」 の巡りを整えることで、症状を改善すると考えられています。

めまいは、身体のバランスをつかさどる内耳や脳、血流の乱れなどが影響して起こります。

漢方治療では、 「気(エネルギー)」「血(血流)」「水(体内の水分)」の乱れ が関与すると考え、体のバランスを整えることで改善を目指します。

気虚(ききょ)  – 体力不足でエネルギーが足りず、ふらつきや疲れやすさがある

血虚(けっきょ) – 血の巡りが悪く、立ちくらみや顔色の悪さを伴う

水滞(すいたい) – 体内の水分バランスが崩れ、耳の中に余分な水が溜まりめまいが起こる

瘀血(おけつ)  – 血流が滞り、頭が重い・締め付けられるようなめまい


また、めまいは「肝」「脾」「腎」の状態の変化で生じると考えられています。

  • 「肝」:血液の流れや気の巡りを司り、ストレスや怒りが溜まると「肝火」が上昇して頭に熱がこもり、めまいを引き起こします
  • 「脾」:消化吸収や水分代謝を担い、その機能が低下すると体内に余分な湿気(痰湿)が溜まり、頭が重いようなめまいが生じます
  • 「腎」:生命力の源とされ、そのエネルギーが不足すると、ふらつきや疲労感を伴うめまいが起こります

    東洋医学では、これらの臓腑の調和を整え、血流や気の巡りを促す治療を行うことで、根本的な改善を目指します。

めまいの症状に漢方治療が選ばれる理由

漢方の基本原則「個々に合わせた治療」

漢方治療の最大の特徴は、「個々の体質や症状に合わせた治療です。

西洋薬との違いの一つとして、漢方薬は同じ症状でも処方する薬が異なる場合があります。

そのため当院では、一人ひとりに最適な漢方薬を提案ができるよう漢方専門の医師が経験や知識を活かし東洋医学の視点による診察を行っております。

症状の原因は人それぞれ異なるため、標準的な薬が効果を発揮しないケースもありますが、漢方の場合は、全身の状態を整えることで根本から症状を改善することが期待できます。

漢方の魅力:心身全体を整え、未病も防ぐ

漢方治療はめまい症状だけでなく、体全体のバランスを整えることを重視します。

例えば、疲労感や睡眠不足、冷え性など、めまいと関連する他の不調にも同時に働きかけることができるため、漢方治療は非常に有用です。

また、「未病(みびょう)」=病気ではないが体調がすぐれない状態に対応できるという点も、漢方治療の大きな特徴です。

頭痛や冷え、疲れやすさ、肥満など「なんとなく不調」を感じる段階から体質改善に取り組むことで、健康維持や病気の予防につなげられます。

めまい改善に用いる代表的な漢方薬

めまいに用いられる漢方薬には、患者さんの「証」や体質、症状に応じて選ばれるものがいくつかあります。

特に重症な場合や他の症状を伴う場合は、医師に相談の上、適切な薬を選択してください。

※注意事項

  • めまいに用いる漢方薬は、症状や全身状態等によって適切な処方が異なります
  • 特に重症な場合や他の症状を伴う場合は、医師に相談の上、適切な薬を選択してください
  • 西洋薬と同様に副作用があります、独断で服薬する際はご注意ください

めまいに用いられる漢方薬には、患者さんの「証」や体質、症状に応じて選ばれるものがいくつかあります。

以下に代表的な漢方薬を挙げ、それぞれの特徴や適応について簡単に説明します。

1. 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)

  • 適応: 水滞(すいたい)・気逆(きぎゃく)
  • 特徴: ストレスが多い方に。立ちくらみや耳鳴りを伴うふらつきがあり、胃腸が弱い方に。水分代謝を整え、体内の余分な水を排出する。
  • めまいの状況: 内耳のリンパ液の滞りが影響し、ぐるぐるとした浮遊感のあるめまいが起こる場合。

2. 真武湯(しんぶとう)

  • 適応: 水滞腎虚(じんきょ)
  • 特徴: 体が冷えやすく、むくみやすい方に。胃腸が弱く、倦怠感や下痢をしやすい方にも適する。
  • めまいの状況: 体の冷えや水分代謝の異常により、ふわふわ回るようなめまいが生じる場合。

3. 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん

  • 適応: 水滞血虚(けっきょ)
  • 特徴: 冷え性や貧血、月経不順、むくみがある方に。血行を促進し、利尿作用を高める。特に女性に多く用いられる。
  • めまいの状況: 貧血傾向があり、血流不足によるめまいが起こる場合。

4. 加味逍遙散(かみしょうようさん

  • 適応:気滞(きたい)・気虚(ききょ)・血虚(けっきょ)
  • 特徴: ストレスが多く、イライラしやすい方に。ホルモンバランスを整え、のぼせや冷えの改善にも役立つ。
  • めまいの状況: ストレスやホルモンバランスの乱れにより、気の巡りが悪くなり起こるめまい。

5. 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

  • 適応: 安神剤
  • 特徴: 不安感や緊張が強く、イライラや動悸を伴う方に。鎮静作用が期待でき、ストレス性の症状を和らげる。
  • めまいの状況: 精神的なストレスやプレッシャーによって、ふわふわしためまいや頭の重さを感じる場合。

6. 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

  • 適応: 瘀血(おけつ)
  • 特徴: 血行不良による冷えや肩こり、下腹部痛がある方に。血流を促し、巡りを改善する。
  • めまいの状況: 血流の滞りによる頭の重さや圧迫感を伴うめまいがある場合。

7. 釣藤散(ちょうとうさん)

  • 適応:  気逆(きぎゃく)
  • 特徴: 頭痛やめまい、高血圧が気になる方に。血流を改善し、脳の働きを整える。
  • めまいの状況: 頭部の血流が悪く、血圧の影響でめまいが生じる場合

8. 半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう

  • 適応: 水滞
  • 特徴:  胃腸が弱く、消化不良を起こしやすい方に。体内の水分バランスを整え、ふらつきを軽減する。
  • めまいの状況: 胃腸機能の低下や水分バランスの乱れにより、ふわふわするめまいが起こる場合。


9. 六君子湯(りっくんしとう)

  • 適応: 気虚
  • 特徴: 胃腸が弱く、食欲がない・胃もたれしやすい方に。消化機能を高め、体力を補う。
  • めまいの状況: 消化不良や体力不足により、エネルギーが不足してめまいが起こる場合。

市販の漢方薬と処方薬の違い

ドラッグストアなどで市販される漢方薬と、病院で医師に処方される漢方薬の違いをご存知でしょうか。

同じように見える市販薬と処方薬ですが、実は明確な違いがあります。

市販の漢方薬と処方薬の違いのひとつは、含まれている生薬の成分量です。

ドラッグストアなどで買える市販の漢方薬は、自己判断で飲むことが多いため効き目よりも安全性を重視し、成分量が50~80%と少なめです。

めまい×漢方治療に関するよくある質問

めまいの漢方治療やオンライン診療に関するよくある質問(FAQ)を示すイラスト

Q:漢方薬はいつから効果が感じられる?

漢方治療は、証(体質)に沿った治療であり、効果が出るまでの期間は個人差がありますが体質や状態に合った漢方薬が服薬できた場合に効果を発揮します。

具体的な期間については、1週間から2ヶ月かけて徐々に改善を感じる方が多いです。

💡自分に合った漢方薬を服用するために、漢方専門の医師による専門的な診療を受けましょう

※初回の診療で合う漢方薬が見つかる場合や、複数回の診療が必要な場合など個人差があります

Q:漢方薬はどのくらい続けるべき?

漢方薬は、体質改善を目指して継続的に使用することが推奨されます。

即効性がある漢方薬もありますが、体質を整えるために一定期間(1~3ヶ月を目安)服薬を続けますが具体的な期間については個人差があるため、医師の診断を基に継続期間を決定してください。

💡目安は...飲み忘れても不調を感じなくなるといったころが自然な止めどきの一つです

Q:漢方薬の味や飲みやすさはどんな感じ?

漢方薬は独特の風味があり、飲みづらいと感じる方もいますが、含まれている成分によっては、甘みのある飲みやすいものもあるためお子さまでも服用が可能な漢方薬もあります。

しかし、最近では顆粒や錠剤タイプ、カプセルなど、飲みやすい形状も増えています

粉薬やオブラートでの服薬が苦手な方も、お気軽にご相談ください。

Q:オンライン診療の費用はどれくらい?

オンライン診療の費用は、保険適用の3割負担の場合、1,430円(初診のみ2,200円)です。

医療証を使用する場合は、こちらをご確認ください

※診療費用は、2025年3月現在の料金です

Q:副作用はあるの?安全性について知りたい

漢方薬は天然成分(動植物や鉱物)を主成分としていますが、副作用が全くないわけではありません。

そのため安全で、適切な処方を受けるために、必ず医師の診察を受けましょう。

※特に、妊娠中・授乳中や不妊治療中の方、他に服薬中の薬がある方は医師に相談することをオススメいたします

Q:オンライン診療で相談できる内容は?

オンライン診療は便利ですが、直接触診できない等の制限があります。そのため、場合によっては対面診療と併用することをおすすめします。

一部、オンライン診療に適さない症状もありますが、担当の医師がしっかりと対応し、適切な治療法を提案いたします。

まずは、お気軽にご相談ください。

Q:他の治療との併用は可能?

西洋医学の治療と漢方治療を併用することは可能です。

当院の漢方オンライン診療では、必要に応じて漢方薬以外の処方も可能です。

医師に相談しながら進めることで、両方の治療をうまく活用しましょう。

まとめ:当院のオンライン診療が選ばれる理由

当院の5つの特徴

漢方専門の女性医師が診察を担当
 ─ 女性特有のお悩みも相談しやすい環境です。

日本東洋医学会認定 漢方専門医が在籍
 ─ 漢方は、同じ症状でも体質によって処方薬が変わります。当院では、漢方専門の医師が東洋医学の視点で漢方薬を見極めます。

全国どこからでも初診OK、スマホで完結
 ─ ご自宅や職場から、通院せずに受診できます。

医療保険適用で、診察・薬の費用も安心
 ─ 健康保険証が使えるオンライン診療です

薬は自宅配送(処方せん薬宅配サービス「とどくすり」利用時)

 ─ 送料・利用料は0円です。

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