更年期の不調を漢方でケア|冷え・疲れ・イライラ・不眠におすすめな対策

40代に入ると毎日何かしら不調を感じることが増え、更年期に伴う不調に悩む方が少なくありません。
漢方は、体質に合わせた自然なケアとして、今世界中で再注目されています。
更年期症状は実にさまざまで、ホットフラッシュ、イライラ、不眠、ダルさなど、検査では異常がないのに身体や精神にはさまざまな症状が現れる状態に悩まされる方も多いでしょう。
しかし、漢方の力を借りることで、これらの症状を和らげることができるかもしれません。
本記事では、更年期の症状に効果的な漢方薬と、便利なオンライン診療 漢方内科についてご紹介します。
- 1. 更年期の主な症状
- 1.1. ホットフラッシュ、ほてり、のぼせ、発汗
- 1.2. イライラ、不安感
- 1.3. 疲労、だるさ、倦怠感
- 1.4. 不眠、中途覚醒
- 1.5. その他の症状
- 2. 東洋医学からみた更年期
- 2.1. 気血水の乱れ
- 2.2. 臓腑の機能低下
- 3. 漢方に速効性はない?
- 4. 市販の漢方薬と処方薬の違い
- 5. 更年期症状に用いる漢方薬
- 5.1. 加味逍遙散(かみしょうようさん)
- 5.2. 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
- 5.3. 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
- 5.4. 温経湯(うんけいとう)
- 5.5. 女神散(にょしんさん)
- 5.6. 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
- 5.7. 五積散(ごしゃくさん)
- 5.8. 六味丸(ろくみがん)
- 6. 初めてでも簡単!
- 6.1.1.1. 初心者でも安心!オンライン診療の流れ
- 6.1.1.2. 自宅で完結する診療の利便性
- 6.1.1.3. 保険適用で安心!費用の負担を軽減
- 7. 当院のオンライン診療の特徴3点
- 7.1.1.1. 1. 漢方専門の女性医師による安心の診療
- 7.1.1.2. 2. プライバシーの保護
- 7.1.1.3. 3. 時間と場所を選ばない
- 8. 更年期×漢方治療に関するよくある質問
- 8.1. Q:漢方薬はいつから効果が感じられる?
- 8.2. Q:漢方薬の味や飲みやすさはどんな感じ?
- 8.3. Q:オンライン診療の費用はどれくらい?
- 8.4. Q:副作用はあるの?安全性について知りたい
- 8.5. Q:オンライン診療で相談できる内容は?
- 8.6. Q:他の治療との併用は可能?
- 9. まとめ
更年期の主な症状
更年期の症状は非常に多く200種類以上もあると言われています。
症状や重さは人によって異なりますが、複数の症状が重ねて出たり、日によって違う症状が現れることもあります。
ホットフラッシュ、ほてり、のぼせ、発汗
- 顔がカーッと熱くなる
- 首から上が熱くて頭がぼーっとする
- 顔は熱いのに、腰や手足は冷えている
- 気温と関係なく大量に汗をかく
- 暑さと冷えが交互に来る
- 夜中に大量の汗をかき睡眠の質が低下する
- 薬剤による副作用によるホットフラッシュ
💡ホットフラッシュはよくある更年期症状の一つですが、これらはとても不快で、日常生活にも支障をきたすことがあります。
イライラ、不安感
- 怒りっぽくなった
- 些細なことでイライラする
- 怒りたくないのにイライラする
- イライラした自分にイライラする
- 体調の変化、先のことへの不安
- うつうつする
💡更年期には、ホルモンバランスの変化によってイライラしたり、不安感が強くなるなど、感情の波が激しくなることがあります。
この症状は、周囲の人々との関係にも影響を及ぼす恐れがあります。
疲労、だるさ、倦怠感
- 寝ても疲れが取れない
- 疲れやすくなった
- 朝からだるい
- 無気力
- やる気が起きず仕事が片付かない
- 無気力による状況に焦り、疲労感が募る
💡これらの更年期症状は、ホルモンバランスの変化や、睡眠の質が低下したことが原因と考えられています。
不眠、中途覚醒
- 寝つきが悪い
- 何度も目が覚める
- ぐっすりと寝た感じがなく朝すっきりしない
💡更年期の時期は、睡眠障害が起こりやすくなります。これは、ホルモンバランスの変化や、ホットフラッシュの影響によるものと考えられています。
その他の症状
上記以外にも、以下のような症状が現れることがあります。
- 肌の乾燥、かゆみ
- 頭痛、肩こり、腰痛
- めまい、耳鳴り
- 動悸
- 冷え性
💡これらの症状は個人差が大きく、すべての女性が全ての症状を経験するわけではありません。
東洋医学からみた更年期
東洋医学の原典といわれている医学書(黄帝内経 こうていだいけい)には、「女性は7の倍数、男性は8の倍数の年齢の時に身体の節目が訪れる」と書かれています。
数年の誤差や個人差はありますが、女性は閉経の時期である50歳前後、男性は女性よりも少し後の50代後半に更年期症状が出やすいといわれています。
続けて漢方医学の視点で、更年期の症状をみていきましょう。
気血水の乱れ

更年期には、「気・血・水」のバランスが崩れやすくなります。特に、「血」の不足や「気」の乱れが顕著になると考えられています。
これらの乱れが、ホットフラッシュや不眠、イライラなどの症状として現れます。
臓腑の機能低下
漢方医学では、内臓を「臓腑(ぞうふ)」と呼びます。
更年期には、特に腎(じん)の機能が低下すると考えられています。腎は生命力や成長、生殖に関わる臓器とされ、その機能低下が更年期の様々な症状につながると考えられています。
漢方に速効性はない?
漢方薬は体質改善までに時間がかかるというイメージを印象があるのではないでしょうか。
もちろん、そのような効果を持つ漢方もありますが症状や状態に合った漢方の場合、基本的に漢方薬には速効性があります。
早いときは数分、遅くても数か月で効果が実感できるものがほとんどです。(治療が困難な病気の場合等を除く)
漢方治療で目指す体質改善とは
漢方治療は、冷えだけでなく、冷えに関連する疲れやホルモンバランスの乱れはもちろん、からだ全体が改善することを目指します。
自覚している症状を抑えるだけでなく、健康な体質を作ることが漢方治療の目標です。
市販の漢方薬と処方薬の違い
ドラッグストアなどで市販される漢方薬と、病院で医師に処方される漢方薬の違いをご存知でしょうか。
同じように見える市販薬と処方薬ですが、実は明確な違いがあります。
市販の漢方薬と処方薬の違いのひとつは、含まれている生薬の成分量です。
- 市販薬 → 手軽に購入できるが、成分の配合が一般向けに調整されていて50~80%と少なめ
- 処方薬 → 体質や状態に合わせて医師が処方し、より適した成分を含む
💡漢方治療を本格的に行うなら、 漢方専門の医師による診察で処方される漢方薬がおすすめです
更年期症状に用いる漢方薬

加味逍遙散(かみしょうようさん)
- 適応証: 気滞血虚(きたいけっきょ)
- 特徴: ホルモンバランスの乱れや月経前症候群(PMS)によるイライラを緩和し、情緒の不安定さを改善します。
- 更年期の状況: ホットフラッシュ、ほてり、イライラ、不安感、落ち込み、疲労感、不眠などの精神症状を含め、幅広い症状に効果が期待できます。
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
- 適応証: 瘀血(おけつ)
- 特徴: 血の巡りを改善させる作用があります。比較的体力がある方で、ホットフラッシュ、上半身ののぼせ、発汗、下半身の冷え、頭痛、肩こりなどに効果が期待できます。
- 更年期の状況: ホットフラッシュやほてり、のぼせ、肩こり、頭痛などの症状がある方に適しています。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
- 適応証: 血虚(けっきょ)
- 特徴: あまり体力がなく、身体の冷えや疲れを感じやすい方におすすめの漢方薬です。貧血、頭痛、肩こり、むくみ、めまいなどの症状に対する効果も期待できます。
- 更年期の状況: 冷えや肩こり、むくみ、めまいなどの症状がある方に適しています。
温経湯(うんけいとう)
- 適応証: 血虚(けっきょ)
- 特徴: 比較的体力が低下した冷え性の方で、手足にはほてりを感じたり、口が乾きやすかったりする方におすすめの漢方薬です。下腹部の冷えや痛みがある方にも効果が期待できます。
- 更年期の状況: 冷え性で手足のほてりや口の渇き、下腹部の冷えや痛みがある方に適しています。
女神散(にょしんさん)
- 適応証: 気滞(きたい)
- 特徴: ホットフラッシュやほてり以外にも、不安感や落ち込みなどにも効果が期待できます。加味逍遙散に比べると訴える症状が少ない方に向いており、めまいがある方や、もともと自律神経の弱い方に効果が期待できます。
- 更年期の状況: ホットフラッシュやほてり、不安感、落ち込み、めまい、自律神経の不調がある方に適しています。
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
- 適応証: 水滞(すいたい)
- 特徴: めまいやふらつき、動悸、不安感がある方に用いられます。体内の余分な水分をさばいて、気の巡りを整える処方です。
- 更年期の状況: めまい、不安感、のぼせ感など自律神経系の不調を伴う更年期症状に適しています。
五積散(ごしゃくさん)
- 適応証: 寒冷・水滞
- 特徴: 冷えが強く、胃腸の不調、肩こり、頭痛、腰痛など複数の症状が同時にある場合に用いられる総合処方。
- 更年期の状況: 冷え性で、頭痛や肩こり、腰痛、胃腸の不調など多様な症状がある更年期の方に適しています。
六味丸(ろくみがん)
- 適応証: 腎虚(じんきょ)
- 特徴: 加齢による体力低下、頻尿やむくみ、下半身の冷えに使用。腎を補う効果があります。
- 更年期の状況: 冷え、下半身のだるさなど虚弱症状が目立つ更年期の方に適しています。
初めてでも簡単!
初心者でも安心!オンライン診療の流れ
当院のオンライン診療では、自宅や会社などからスマートフォンだけで簡単に医師の診察を受けることができます。
ビデオ通話(Zoom)で、医師が症状や全身状態等を丁寧に確認します。その後、最適な漢方薬(必要に応じて西洋薬)を提案します。
※受診は、プライバシーが確保されている空間から診察を受けてください
自宅で完結する診療の利便性
オンライン診療は、通院が難しい方や、仕事が忙しい方、子育て中の方、感染対策や花粉症シーズで外出を控えたい方などに最適な選択肢です。
またオンライン薬局「とどくすり」を選択した場合は、処方された漢方薬が送料無料で自宅に配送されるため、時間や移動の負担を大幅に軽減できます。
保険適用で安心!費用の負担を軽減
木の香往診クリニックのオンライン漢方内科では、診察、処方薬ともに健康保険が適用されます。
診察料や薬代が保険適用となるため、経済的な負担を軽減でき安心して受診することが可能です。
当院のオンライン診療の特徴3点
1. 漢方専門の女性医師による安心の診療
木の香往診クリニックのオンライン漢方内科では、漢方専門の女性医師が診療を担当するため、女性特有の症状などに漢方治療を行いたい方にも安心して診察を受けていただけます。
また漢方専門の医師ならではの経験と技術で診療、診断を行い最適な漢方薬を提案します。
2. プライバシーの保護
オンライン診療は、プライバシーを重視する方にとって理想的な選択です。
当院ではプライバシーを守りながら、体の不調や生活習慣について相談しやすい環境を整えています。
漢方治療では、患者一人ひとりに寄り添った診察を重視し専門的な診察を行っております。
これにより、更年期の原因や体質に応じた最適な治療法を提案いたします。
リラックスした状態で相談できるため、つらい症状のお悩みも安心してご相談ください。
3. 時間と場所を選ばない
オンライン診療は、忙しい日常生活の中でも時間を有効に使えます。通院のための移動時間や費用がかからず自宅等から簡単に受けられるため、忙しい方にとって非常に便利です。
更年期×漢方治療に関するよくある質問
Q:漢方薬はいつから効果が感じられる?
効果を感じるまでの期間は、体質や症状によって異なりますが、軽い症状の場合は数日~数週間で変化を感じることもあります。
Q:漢方薬の味や飲みやすさはどんな感じ?
漢方薬は独特の風味があり、飲みづらいと感じる方もいますが、含まれている成分によっては、甘みのある飲みやすい漢方薬もあります。
また最近では顆粒や錠剤タイプ、カプセルなど、飲みやすい形状も増えています。
粉薬や、オブラートに包んで服薬することが苦手な方もお気軽にご相談ください。
Q:オンライン診療の費用はどれくらい?
当院のオンライン診療費は保険適用の3割負担の場合、1,430円(初診のみ2,200円)です。
医療証を使用する場合は、こちらをご確認ください。
※診療費用は、2025年3月現在の料金です
Q:副作用はあるの?安全性について知りたい
漢方薬は天然成分(動植物や鉱物)を主成分としていますが、副作用が全くないわけではありません。
そのため安全で、適切な処方を受けるために、必ず医師の診察を受けましょう。
※特に、妊娠中・授乳中や不妊治療中の方、他に服薬中の薬がある方は医師に相談することをオススメいたします
Q:オンライン診療で相談できる内容は?
オンライン診療では、更年期のさまざまな症状について幅広く相談できます。
一部、オンライン診療に適さない症状もありますが、担当の医師がしっかりと対応し、適切な治療法を提案いたします。
Q:他の治療との併用は可能?
西洋医学の治療と漢方治療を併用することは可能です。
当院の漢方オンライン診療では、必要に応じて漢方薬以外の処方も可能です。
医師に相談しながら進めることで、両方の治療をうまく活用しましょう。
まとめ
漢方は更年期の症状を自然に、そして穏やかに改善する可能性を秘めていますが、更年期症状は個人差が大きく多岐にわたるため医師のアドバイスを受けながら、自分に合った対策を見つけていくことが大切です。
「更年期かどうかわからない」、「30-40代前半だけど更年期のような症状があって不安...」という方もお気軽にご相談ください。
木の香往診クリニック 漢方オンライン診療室には、日本東洋医学会漢方専門医/認定医に加えて、日本抗加齢医学会専門医として経験がある女性医師が在籍しています。
お気軽にオンライン診療をご利用ください。

本記事は、オンライン診療室 編集部が医療従事者の監修のもと作成・運営しています。
東洋医学の視点から、漢方薬やオンライン診療に関する情報をお届けしております。
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